矯正治療の種類

歯科矯正治療の種類

それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、

治療法を選びましょう

 

現在、矯正の治療法は幅広く、従来よりも短期間で済むもの、矯正装置がほとんど目立たず周囲に気付かれずに治療できるものなど、患者さん自身が選べるようになっています。当院はそれぞれのメリット、デメリットをご理解いただいた上で、患者さんと相談しながら、適した矯正治療法を選んでいきます。

医師、患者双方が考える理想の矯正治療

矯正の治療法を選ぶにあたり、歯科医と患者さんの基準が異なるのは当然です。当院は患者さんの希望を踏まえた上で、治療の効果が高い方法をご提案いたします。

*歯科医が理想とする矯正治療

  • 整った美しい歯並び
  • よい噛み合わせ
  • 顎の形を含む美しい横顔、顔の形
  • 治療効果の持続.(治療前に戻らない)
  • 短い治療期間

*患者さんが理想とする矯正治療

  • 整った美しい歯並び
  • 顎の形を含む美しい横顔、顔の形
  • 目立たない矯正装置、手間がかからない矯正装置
  • 痛みが少ない治療、歯を抜かない治療
  • 短い治療期間
  • 治療効果の持続(治療前に戻らない)
  • 低料金

スタンダードなブラケット矯正

歯の表側にワイヤーとブラケットを使って歯を動かしていく一般的な矯正の治療法です。1本1本の歯にブラケットという装置を着け、ワイヤーでつないでいくため、歯の大きさや隙間、傾きなど幅広い症例に対応できます。長年の臨床研究で確立されている治療法であるため、安心で最も信頼できるものといえます。

<メリット>
・あらゆる歯並びに対応できる(マウスピース型矯正では難しい症例にも対応できる)
・治療の効果が高い
・ほかの矯正治療に較べて低料金
・ワイヤーやブラケットの素材選びによって目立たなくすることもできる
(当院は金属のワイヤーの代わりにセラミックやプラスチック素材を用いることで目立たないようにしています。特に前歯の部分(犬歯から犬歯)は通常の料金内でプラスチックのクリアブラケットを使用)

<デメリット>
・目立たないような工夫をしても歯の表面にワイヤーやブラケットを使うので、まったくわからないという状態にはならない
・慣れるまでワイヤーやブラケットを装着した違和感、不快感、痛みがある
・マウスピース型矯正のように取り外しができないので、ワイヤーやブラケットに食べ物が詰まりやすい。歯磨きもしづらく、虫歯や歯周病になるリスクもあるので、月に一度くらい歯医者さんにクリーニングに通うようになる
・目立たなくするためにブラケットを金属でなく、プラスチックやセラミックに代えると、金属よりも費用がかさむ

歯の裏側からの矯正(舌側矯正・リンガル矯正)

歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する、ほとんど見た目にわかりにくい矯正治療法です。この治療法には高度な技術が求められる上、適応できる症例とできない症例があります。

<メリット>
・矯正治療をしていると周囲に気付かれにくい
・食べ物が詰まると一目瞭然の表側の矯正に較べ、裏側矯正は他人にはわかりづらい

<デメリット>
・歯科医の高度な技術が求められる
・重度の歯列矯正には向かないなど、適応する症例が限られる
・ブラケットとワイヤーが舌にあたり、痛みが生じる場合がある
・ブラケットが舌にあたるため、慣れるまでしゃべりにくい
・表側の矯正に較べて装置が外れたり、治療期間が長引いたりするリスクを伴う
・表側の矯正に較べて治療費用がかかる

マウスピース型矯正(インビザライン)

口腔内をデジタル機器で撮影し、コンピューターの矯正シミュレーションに基づいたオーダーメイドのマウスピースをいくつも使用しながら、歯を動かしていく新しい矯正治療法です。

>薬機法において承認されていない医療機器について

<メリット>
・透明なプラスチック製のマウスピースを使用するため、ほとんど目立たず、周囲の人にも矯正治療を気付かれない
・ブラケット型の矯正のような装着時の違和感や痛みがほとんどない
・ブラケット型の矯正と異なり、いつでも取り外しが可能。食事中は外せる上、食後の歯磨きやマウスピースの掃除もラク
・2週間に一度、自宅でマウスピースを交換するだけで、通院する回数が少なくて済む
・金属を使ったワイヤー矯正のように金属アレルギーの心配がない

<デメリット>
・重度の歯列矯正には向かない。適応する症例が限られる
・取り外しが可能なので、装着する時間が短いと矯正の効果が得られない
・治療費用がかかる

インプラント矯正

インプラントと呼ばれる人工歯根を埋め込む外科手術を行うことで、ワイヤーとブラケットを使い、同時に多くの歯を動かす矯正治療法です。矯正治療を短期間でできるこの方法は、外科矯正に対応している歯科医院でしか行えないものです。

<メリット>
・同時に多くの歯を動かせるので、治療期間が短くて済む

<デメリット>
・外科手術が必要なので、外科矯正ができる歯科医院でしか行えない
・人によってはインプラントが難しいケースもある
・歯根が短くなったり、土台(歯槽骨)から外れたりするリスクがある
・治療費用がかかる